「もう時間がない」それでも二人が残した“最後の幸せ”|『世界の中心で、愛をさけぶ』第9話 名場面

「これが、亜紀にとって最後の幸せになるかもしれない――」

本当の結婚はできなくても、二人は一つの願いを諦めなかった。
朔は婚姻届まで用意し、最後には結婚写真を撮ることを決める。

病気のことも、迫りくる別れも、一瞬だけ忘れて――。
亜紀は真っ白なウェディングドレスに身を包み、家族や友達に囲まれて笑顔を見せる。

朔はその姿を見て、涙をこらえられなかった。

そして亜紀が見上げた青空。
「久しぶりに、ちゃんと空を見た」

この日だけは、病気も死も二人から遠ざかっていた。

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